サンフランシスコの風

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決して止まることのない海水の動きで生じる波と同様、地球を覆う大気の動きは風です。
真夏の夕方から吹き始めるニューヨークのオフィス街のビルの間を駆け抜ける風は1日のビジネスの熱気を海のかなたに洗い流し、ジブラルタルで吹く風からは対岸の大陸の息吹を感じ、ハワイの風からは地球の大気の大きな流れを知り、風の止まったインドネシアでは空気の少しの動きに少し息を吐いたりと、地形、街の作り、季節などにより様々な風が吹き、様々な文化を通しそれを私達は感じます。

 

サンフランシスコでも風はよく吹きそれを感じる場所は沢山あります。東京都の面積の約6パーセントぐらい(山手線の内側の約二倍)にあたる、121.4km²のサンフランシスコ市には42の丘があり、3方向を海で区切られ、そのエリア内でマイクロクライメイトと呼ばれる多種多様な天候状況が常時混在しています。ある天候が気に入らなかったら、数マイルまたは数ブロック歩けば別の天気の中に入れ、暑くなったり、寒くなったり、霧で覆われたり、青空が見えたりと、風も色々な方向から吹き、非常にユニークな環境を作り出しています。

 

風が強すぎサーフィンにおもわしくない日は近所の丘を散歩する事があるのですが、そのような時いつも気になる事は丘を通り過ぎてゆく風の音です。サンフランシスコ市内には樹木が非常にいい感じで植えられている為、風が街を吹き抜けると同時に様々な木々が揺れ、葉ずれの音を出します。私の住んでいるバーナルハイツも針葉樹と広葉樹が混在する場所で、散歩をしていると色々な木が奏でる音を、時には交わりのある場所で、時にはある木の下に立って音を楽しむ事ができます。

 

video

 

私達は風が吹き始めた日を知らず、そして風が止まる日を知りません。
音楽の様に音の聞こえた瞬間はすぐに記憶の彼方に流れていき、それらが蓄積されたメロディーは記憶の中で形成され、常に次に聞こえてくる音に期待し、そして驚きます。地球上の人の作る街は自然の流れをどう受け止め、どういう音を奏でていくのでしょうか。そんな事を考えながら街を歩き、空想で作曲したら楽しいかもしれませんね。

 

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風のある日は大勢のハンググライダーが海沿いを飛びます:オーシャンビーチ

 

 

巻頭写真:
バーナルヒルからのサンフランシスコ市の眺め、右方向がオークランド

ビデオ:
バーナルハイツの木

 

 

NOBORU

NOBORU AKIYOSHI

UI/UX Designer

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