皆さん、ヨーロッパにマケドニアって国があることご存知ですか？１９９１年に旧ユーゴスラビアから独立したバルカン半島の中央に位置する新しい国です。いろいろな国々を旅している私はそこそこの期待をもってこの国を訪れました。正直言って驚きました。人口２００万人ほどのこのバルカン半島の山の中にある国の首都スコピエは正直言って予想を超えた美しさです。このスコピエはそこを流れるヴァルダル川沿いに発達した町でその真ん中にかかっているその名もストーンブリッジ石橋を中心に広がっている。

まず、この美しい石橋の南側には、マケドニア広場という大きな広場がありいくつもの大きな銅像が立っている。その一つは、誰もが知っている古代マケドニアのアレクサンダー大王の像で３０メートルほどの高さがある。また周りの建物はどれも秀麗な建築となっている。このバルカンの山の中の小国のどこにその財源があるのだろうと思える素晴らしい眺めだ。この広場を中心とした南側はどこのヨーロッパの大都市に来たのだろうと思う錯覚に陥る。

夜は夜で、一斉に照明とスポットライトがこれらの建築物を美しく照らし、圧倒的な美しさを見せびらかせている。正直、驚きの連続である。

一方、この石橋を渡り、街の北側に行くと全く南側で見た街の景観が錯覚に思えるほど、中近東の風情で覆われている。５００、６００年間続いたオスマントルコの影響でモスクを中心とした迷路のような街並み。特にオールドマーケットと呼ばれるエリアはここがヨーロッパの一部とは到底思えないような規模でトルコ風の街並みが続いている。

街並みだけでなくそこで売られているドレスや装飾物どれをとっても中近東である。

そんな中にある素敵なカフェを見つけて入ってみる。マケドニア人らしいフレンドリーでスマイリーな店主が出てきてとても初めて会ったばかりとは思えないほど楽しく話しかけてくる。

もちろん味わうのはトルコ―コーヒーだ。主人のエンターテイメント付きでたったのいっぱい５０円。大丈夫って思わず声が出そうになった。

コーヒーだけでなくレストランで出されている料理もトルコ風の肉料理が主体だ。思わず「ここはどこ？」っとなってしまう。この旧市街の中で特に.自分が気に入ったのは下の写真のおばあちゃんのお店で出しているドーナツ風のお菓子だ。サイズもドーナツほどのサイズで形も似ている。一つ買って食べてみた。「こりゃなんだ！」とにかくめちゃめちゃうまい！スウィーツ好きな筆者が思わず声に出してしまうほどのうまさ。うまみのある甘さ。でもドーナツとは違う！カリッと上がっていて、かじるとブチューと水分が湧き出てくる不思議な食感。いまだに名前も製法もわからないがその後三回も買いに来てしまった。しかも一つたったの１５円！おそらくカリッと揚げたドーナツ状のものをはちみつにつけ込んであるのだろう。くどくないけどしっかりうまくて甘い。

この不思議な文化の十字路国家マケドニア、是非皆さんにも行っていただきたい。物価もめちゃくちゃ安い。人々は、とても美しい。料理も美味い。笑顔のあふれた国である。本当に行く価値のある、ヨーロッパのNO.１ディストネーションといえる。